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初夏のチャリティ・ラテンパーティ メキシコシティ/ストリートエデュケーション体験を語るに参加して

2015/08/14 10:35:08 ニュースレター
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ストリートチルドレンを考える会

6 月19 日(金)の夜、私たちの会のメキシコツアーで訪れる現地NGO の一つ、国際NGO「カサ・アリアンサ・メヒコ」で約半年、ストリートエデュケーターのボランティアをしていた大学生が、その活動のきっかけとなったメキシコツアーと実際の路上活動の報告をしました。そして、報告の後は、皆で運営委員の手作りラテン料理とワイン&ソフトドリンクによるラテンディナーを楽しみました。最後は、本場キューバから来た友人も混じり、サルサを踊りました。以下は、このパーティに参加した人の感想です。

 

●松本裕美(会共同代表)

 6月に行われた土屋夢貴くんによるメキシコ・ボランティア報告は、とても勢いを感じるものだった。この勢いは彼の持つハツラツさだけではなく、自分事として行動を起こしているエネルギーであり、周りにも波及していくようなものからきているように思えた。そして、臨場感たっぷりの彼の話に、参加者みんなが惹きこまれていくのを感じた。

 スライドを使って、昨年メキシコ・スタディツアーに参加した際に訪問した施設で子どもたちと一緒にとった写真や、ボランティアを開始してから子どもたちや仲間と一緒にとった写真を紹介しながら、メキシコでどんな活動をしてきたのか、その中で起きた心の動きや行動の変化、出会った子どもたちとのエピソードを話してくれた。

 メキシコシティにあるNGO「カサ・アリアンサ・メヒコ」のボランティア・スタッフとして路上での活動を始め、その後、定住施設での活動も始めた夢貴くん。路上からせっかく施設に入った子どもが、施設スタッフとうまくかみ合わなかったり、ルールや役割がある施設の窮屈さに耐え切れなかったりして、また路上に戻ってしまう。そんな状況に憤りを感じて、彼は路上で関係性を結べた自分が施設に週何回か通うことで、彼らが施設に定着できるよう話しかけたり、施設スタッフにより彼らのことを知ってもらい、両者の仲介役になったりすることができるのではないかと考え、行動にうつした。

 私自身、同じくメキシコシティにあるNGO「プロ・ニーニョス・デ・ラ・カジェ」で活動していた経験から、子どもが次の場所に安心して定着するまでの寄り添い支援というものの大事さを実感している。そのNGO では、路上からデイセンター(日中だけの通所施設)に移行する際には、それまでに子どもと関係性を築いている路上担当スタッフがしばし付き添い(寄り添い)、デイセンターのスタッフや仲間たち、そしてセンターに慣れるよう見守る。デイセンターから先、家に戻る場合や、施設に入る場合、独立する際も同様の支援を必ずしている。

 それでも路上に戻り、薬物依存で変わり果てていく少年少女・若者たちもいる。夢貴くんは出会った少年の、そういった状況を目の当たりにして悔しくて仕方がないと、話していた。(薬物依存の影響は軽視できない深刻なものだという前提をふまえつつ、)この話を聞きながら、私はこれまでに出会った子ども・青年たちの中で路上に戻った経験のある面々を想い出していた。今も路上にいるメンバーもいれば、家族ができて新たな生活を始めた青年たちや、依存症と向かい合いつつ再び働き始めた青年もいる。何度でもチャンスがあることを、彼らと出会い、共に考え、共に過ごしてきたことで見てきた。生きている限り、そしてそこに本気で一喜一憂する関係性がある限り、何とかなると信じている。

 最後に、夢貴くんが帰国前の1ヶ月ほどボランティアをした中米ホンジュラスのNGO「カサ・アリアンサ・ホンジュラス」での話=「ホンジュラスではマフィア関係の子どもたちは支援の対象から外れる」ということに衝撃を受けた。理由としては、マフィア関係の子どもを保護することで、手榴弾が施設内に投げ込まれたことがあり、その結果、子どもたちの安全を保障できなくなるからということだ。共同代表である工藤律子さんの話や記事から、マフィア関係の子どもたちが保護されうる安全な場として教会があるということは知っていたので、使い分けが現時点では必要だということがわかった。しかしながら、こんなにも暴力が支配している社会に憤りを感じずにはいられない。暴力の連鎖を防ぐためにできることを続けていこう!

 

●初めて参加した大学生

 私がこのパーティに参加したきっかけは、大学のゼミで今年はカンボジアのストリートチルドレンについて調査を行おうと考えていて、情報収集をしているとき、たまたまこのストリートチルドレンを考える会のチャリティ・ラテンパーティを知ったことです。

 今回のお話を聞いて、同じストリートチルドレンでも国によって違いや特徴があるのだと、強く感じました。私が主に調べていたのはアジアにおけるストリートチルドレンだったので、土屋さんや工藤さんのお話を聞いて、メキシコのストリートチルドレンの間では、ドラッグが蔓延していることを初めて知りました。文献でドラッグを使うストリートチルドレンがいることは知っていたものの、私が実際にフィリピンに行った時に見たスラム街の子どもたちはドラッグを使っている様子がなく、ドラッグを使うストリートチルドレンは稀なのかな、と思っていました。しかし、メキシコでは多くのストリートチルドレンの間で使われていることを知り、驚きました。

 また、ある国(ホンジュラス)ではギャングの抗争等の関係から、ストリートチルドレンでもギャング関係者はストリートチルドレン支援団体の施設で保護するのが難しいということにも驚きました。

   もう一つ、このパーティに参加している方は本当にメキシコという国が好きなんだな、と感じました。メキシコの伝統料理を食べたり、サルサダンスを教えてもらってみんなで踊ったり、またたくさんの方々とメキシコのこと、ストリートチルドレンのことについてお話することができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。

(2015年7月発行のニュースレターNo246より)