A:「ストリート(通り)」「チルドレン(子ども)」。つまり、町へ出て通りで働いたり、道ばたでくらしている子どもたちのことです。
日本にもいる?
A:アジア、アフリカ、ラテンアメリカのまずしい国々に、多くいます。日本やアメリカ、ヨーロッパの国々のように経済が豊かなところには、「ストリートチルドレン」と呼ばれる子どもはあまりいませんが、彼らと同じように、家にほとんど帰らず、通りにずっといるような子どもは最近ふえています。
A:通りで働く子どもたちの場合は、家が経済的にまずしいために、子どもでもお金をかせがなければ、生きていけないからです。また、通りでくらす子どもたちの場合は、親がまずしく、子どものめんどうを十分にみなかったり、生活が苦しいために子どもに八つ当たりしたりして、暴力をふるうため、家にいるのがつらくなって、通りへ出てきた子が多いです。
A:世界に何千万人、もしかすると1億人以上いるかもしれない、といわれています。
A:両方います。でも、通りで生活している子の多くは、男の子です。
A:だいたい6、7歳から17歳くらいです。
どうやって食べていくの?
A:車のガラスみがきやお菓子売りなどのかんたんな仕事をしたり、通行人にお金を恵んでもらったりして、生活費をかせぎます。そうして食べ物を買ったり、ひとの残飯を食べたりしています。
A:さまざまですが、なるべく安心してくらせるように、雨風がしのげて、あまりさびしくないところを選んで住んでいます。たとえば、公園やバスターミナル、町なかの空き家、市場などです。多くの場合、1人ではなく、仲間といっしょにくらしています。
A:服は1か月も2か月も同じものを着たままの場合が多いです。たまに、公衆トイレなど、水のあるところで洗たくするか、きれいな古着を拾ってきたり、恵んでもらったりして着がえます。おふろも、たまにおふろ屋に行ったり、暖かい季節には噴水や水道の水でからだを洗ったりしています。トイレは、公衆トイレやまわりのお店のトイレを借りています。
A:あります。悪い大人に暴力を振るわれたり、むりやりセックスをさせられたり、悪い病気をうつされたり、麻薬をやらされたり…、危険だらけです。子どもだけでくらしているので、大人に守ってもらえないのが問題です。
A:たくさんあります。特に、家で親にいじめられたことや、通りで大人にいじめられたことを思い出すたびに、心が苦しくなります。そんなときは、いっしょにくらす仲間同士でなぐさめあいますが、それでもつらい気持ちは消えないため、多くの子どもがシンナーなどを吸って、気をまぎらわせています。そのためにストリートチルドレンには、シンナーなどの中毒者がおおぜいいます。
何か手助けをしてくれる人はいないの?
A:多くの国々で、NGO(市民がつくった組織)が中心になって、子どもたちを施設に保護したり、親と話し合い、家庭にもどっても安心してくらせるよう、手助けしたりしています。しかし、ストリートチルドレンの人数がとても多く、NGOの数も職員数も足りないために、十分な助けがあるとはいえません。それに、各国の政府が子どもたちのためにしている努力も、不十分です。
A:まず、本や資料などを使って、ストリートチルドレンと呼ばれている子どもたちは、どんな子どもたちなのか?、さらによく知ることが大切だと思います。相手をよく知らないと、その人のために何をすべきかはわからないからです。そのうえで、自分のできることを考えるのがいいのではないでしょうか。日本にも、ストリートチルドレンのために活動するNGOがいくつかあります。そうした組織の助けをかりて、友だちを思いやるような気持ちで、路上の子どもたちを支援してはどうでしょう。また、自分の知ったことや思いを、まわりの人たちに広めることも大切です。






